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3D映像を作る
2010年 04月 03日

海外の3D放送事情

ハリウッドを震源とした3Dの波は、家庭で3D映像を楽しむという3D放送の動きを加速させています。映画「アバター」の成功以降、世界中の多くの放送局が、いかにしてハリウッド並みの品質の3Dコンテンツを放送波で家庭に届けるかを検討し始めています。
実際に、昨今3Dディスプレイ技術の進歩や3Dコンテンツの制作技術の発展の速度は目覚しく、デジタル画像の圧縮・伝送技術の進歩も手伝って、高画質・大容量の3D映像を伝送することが可能になっています。
ここでは、韓国・米国・英国の3D放送を巡る動きを取り上げます。


◎韓国
お隣の国、韓国では、3D放送への動きが、驚くほど活発化しています。サムスン電子は2010年2月に3D対応テレビを発売し、LG電子も3D対応機種を市場投入することを発表。2大メーカの動きにコンテンツの動きも活発です。3D放送では、ケーブルテレビ、衛星放送、地上波など各社が3D放送に関するを発表を行っており、今後の動きが注目されます。

具体的には、韓国CJグループ傘下のケーブルテレビ統括会社「CJ HelloVision」は,2009年10月より3Dの試験放送を始めており、はじめは、ソウルとプサンの350世帯程でVODによる放送を行っています。
 衛星放送でも3D放送が始まっています!2010年1月1日から24時間の3D専門チャンネルによる試験放送を開始したのが,Korea Digital Satellite Broadcasting Co.,Ltd.(ブランド名SkyLife。以下同)。同社は2009年12月,LG Electronics,Co.,Ltd.と,3D放送および3D対応テレビに関する戦略的提携で合意したと発表しました。提携の具体的内容には,放送および受像機器の標準化,3Dコンテンツの制作,3D映画の海外からの調達,そして関連製品の販売などが含まれ、3Dコンテンツの制作には3年間で300億ウォンを投資すると発表しました。
 また、地上波での3D放送は当面困難とされていましたが、韓国の放送通信委員会(KCC)が検討段階に入っています。これについては、注目記事なので別にパートを設けて取り上げます。


◎米国
 ここ数年来、3D映画の制作が盛んに行われている米国では、今年は本格的な3D放送が開始されます。
 2009年秋に3Dプロダクション中継車から、USC対OSUの大学フットボール試合を中継した、米スポーツ専門チャンネルの「ESPN」が、2010年内にも立体放送ネットワーク「ESPN 3D」を立ち上げることが2010年1月のCES(Consumer Electronics Show)にて発表されました。このチャンネルでは、6月11日から始まるFIFAワールドカップを皮切りに様々なポーツ中継を行う予定で、それにはFIFAの25試合中継、Summer X Games、全米大学野球、フットボールなどが番組リストに上がっています。

また同じころ米国では、Discovery Communications(以下、Discovery)、IMAX Corporation(以下、IMAX)、ソニー株式会社(以下、ソニー)の3社が、3D映像を米国にて放送する専用TVネットワークを立ち上げる合弁会社の設立を発表しました(2010年1月5日)。3社は、豊富な3Dコンテンツ、専門技術、テレビ番組放映網、運営力を結集し、2011年、米国を皮切りに、高品質な3次元映像を家庭で視聴できることを目指すとのことです。発表によると、この新しい3Dネットワークでは、3Dで最も魅力のある高品質なコンテンツを提供する予定で、これらにはDiscovery、Sony Pictures Entertainment、IMAX、および他プロバイダーの有する、自然史、宇宙、探検、冒険、工学、科学、技術、映画、子供向け番組などが含まれます。

 具体的には、Discoveryは、加入者獲得やテクニカルサポートを含むネットワークサービス、自社コンテンツの3D化権利などを提供し、全米で13あるテレビネットワーク網でのクロスプロモーションを図ります。一方、ソニーは、広告や番組提供者の獲得支援、現行および将来の3D映画、音楽・ゲーム関連の3Dコンテンツのテレビ権利化の検討、販売店でのクロスプロモーションを担っていきます。IMAXは、全米の自社劇場でのプロモーションを展開するとともに、将来の3D映画のテレビ権利化を推進し、自社所有の映像関連特許や3D技術をライセンス。ビジネスはまず米国で開始され、将来的には、米国以外の特定地域においても配給の機会を検討していくとのことです。


◎英国
ヨーロッパ市場では、英国の衛星放送会社の大手British Sky Broadcasting(以下、BSkyB)が動きを見せています。2009年7月BSkyBは、同社が運営するHD放送サービス「Sky+HD」において、来年欧州初の3D専門チャンネルを開始すると発表しました。
3D視聴には「Sky+HD」のSTBと、欧州で発売が予定されている家庭用の3D対応テレビが必要です。なお現行のSTBが3D放送に対応するよう設計されているため、既存のサービス利用者はアップグレードする必要はないとのこと。
注目の放映コンテンツは映画やスポーツ番組などを予定しているそうです。
これに伴いSony Professional Europeが、BSkyBと放送技術製作を手掛けるTelegenic社と共同で3D中継車「3D Outside Broadcast (OB) trucks」を開発したと発表しました(2010年1月28日)
 このBSkyBも注目です。後ほど詳細を取り上げます。


 
いずれの国でも3D映像の普及には、3D放送が欠かせない要素と捕られられているので動きが驚くほど速くなっています。当面はパッケージメディア(ブルーレイディスクなど)の数には限りがあるため、放送により3Dの魅力あふれるコンテンツが継続的に提供されることが、3Dテレビの普及のひとつの鍵になると期待されています。

Enjoy★3D at 2010/04/03 19:48 │ 3D映像を放送する

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