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3D映像を作る
2010年 04月 03日

3D映像はどんなカメラで撮影するの?

平行リグ.JPG通常、3D映像の作成は、右目用と左目用、2台のカメラで撮影します。そのため、撮影機材は通常の2D映像の撮影に比べて大掛かりなものになります。
 リグと呼ばれる架台に2台のカメラを載せるのですが、カメラの設置方法は2種類あります。


 まず一つが、リグに2台のカメラを並列に設置する方法です。カメラを載せている架台がスライド式で動き、カメラ間隔やカメラの角度が調整できるようになっています。カメラの間隔を比較的大きく変えることが可能なので、遠景の撮影に適しています。

 カメラを並べる際に問題になるのが、カメラの厚みです。たとえば、厚みが150mmあるカメラを並列した場合、ぴったりと横に並べたとしても左右のカメラの光軸間隔は150mmより狭くはなりません。成人した人の目の間隔(眼幅)は、平均で65mmといわれているので、遠くの山を立体的に撮影するような場合を除いて、左右のカメラの光軸間隔は65mmより小さくなければなりません。そのため、小さなものを撮影する場合などはカメラの幅以上に狭くレンズとレンズを近づけるために、何らかの工夫が必要です。

ハーフミラー式カメラweb.JPG
 この問題を解消するために採用されている方法が、ハーフミラー方式のリグです。カメラは、写真のように1台を上に設置します。原理は、地面と平行に設置したカメラでハーフミラー(光を50%通す鏡)越しに撮影を行い、地面に対して90度角度がついている上部のカメラでハーフミラーの反射で撮影を行っています。
 この方法では、カメラの大きさにかかわらず、光軸間隔を0cmから任意の値に設定することが可能になるので、マクロの撮影も行うことができます。ただ、リグ全体のサイズが大きくなることや、反射側の映像が反転することが解決すべき課題として上げられます。また、ハーフミラーのサイズは、使用するレンズの画角に関係するため、広角系の場合は大きくなります。

 
 このように、2種類のリグを使い分けることによって、レンズの至近距離にいる小さな昆虫から、非常に距離がある自然風景まで、立体感のある映像を撮影することができるのです。

Enjoy★3D at 2010/04/03 19:31 │ 3D映像を作る

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