2024年10月28日(月)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
危機打破へ大切な一票を 投票率低下、劣化する政治
2024年10月25日(金)放送分より
10月27日に投票が行われた第50回衆院選。自民と公明の与党は公示前から議席を大幅に減らし、過半数を割り込んだ。今回の小選挙区における投票率は10月28日午前時点の集計で53.84%。前回2021年の衆院選を2ポイント余り下回った形で、戦後3番目に低い投票率となった。
多くの国民がいま円安と低成長がもたらした物価高に苦しんでいる。そして政治とカネの問題がかつてなくクローズアップされている今回の選挙、さらに国際情勢に目を向けると東アジアを中心に安全保障情勢が非常に緊迫している。戦後80年を来年迎える中、「未曽有の危機」が静かに政治、経済、外交の面で日本に忍び寄っている。
そんな重大な岐路を迎える中で迎えた衆院選投開票。実は私たちは高い税金を払って、政治と政府を養っている。いわば私たち国民こそが政府の最大の株主であり、オーナーなのだ。
しかし近年、投票率の低下が著しい。2009年は約70%あったのが、この12年ほどの間に急落し、50%を切りかねない状況だ。
投票率が低下している間に日本の政治は弛緩し、劣化し続けてきた。緊張感の無い政治がこの状況を生んできたとも言える。深刻化する政治とカネの問題、特定宗教団体との特別な関係、国民生活そっちのけで内輪もめをしているように映る永田町。
劣化と弛緩の政治を覚醒するのは私たち国民の大切な一票。ぜひオーナーの責任と権利を全うしなければならない。
※このコーナーでは、BS11の報道番組で放送した内容を元に記事にして掲載しています。
一部情報は掲載の時期によって更新されることもありますので、予めご了承ください。
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太田昌克の視点
番組キャスターで共同通信編集委員、ジャーナリストの太田昌克が取材したネタを中心に、独自視線で語るコーナー。毎月第2・第4金曜日放送中。