2024年11月11日(月)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
「暫定大統領」の代償重く 民主党内から恨み節
2024年11月8日(金)放送分より
11月5日に投開票された米大統領選は、「歴史的な大接戦」と言われたわりにはトランプ氏圧勝というあっけない幕切れだった。ハリス氏の敗因は何だったのか?ハリス陣営にも助言してきた元政府高官のグレン・フクシマさんは共同通信編集委員・太田昌克の取材に対し、主に二つの理由を挙げた。
(1)コロナ明けのインフレがなかなか収まらず、さらに移民の急増、犯罪多発への不安、こうしたことに対する米国民の不満と怒り、懸念といった民意をトランプ陣営がうまく読み取り、SNSを巧みに利用しながら有権者に浸透していった。
(2)わずか4カ月弱というハリス氏の選挙戦で、バイデン氏との差別化を図る現状打破の政策を十分に磨けなかった。
このまま共和党が下院も取れば「トリプル・レッド」、民主党内は「トランプ独裁が始まる」と戦々恐々としている。
バイデン氏自身が認めているように彼は本来1期4年の「暫定大統領」、つまり「つなぎ登板」のはずだった。だが2年前の中間選挙で民主党が善戦するという好結果を受け、再選に固執し結果的に自身の撤退が遅れて今回の惨敗に終わった。その代償は重く、党内からは「もっと早く撤退すべきだった」との恨み節が聞こえてきている。
※このコーナーでは、BS11の報道番組で放送した内容を元に記事にして掲載しています。
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番組キャスターで共同通信編集委員、ジャーナリストの太田昌克が取材したネタを中心に、独自視線で語るコーナー。毎月第2・第4金曜日放送中。