2025年2月17日(月)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
トランプ外交 MAGA全開 タカ派とのハイブリッド
2025年2月14日(金)放送分より
ロシアのウクライナ侵攻で米国のトランプ大統領が早速停戦に向けて動き出したが、「ウクライナ抜きの和平なし」(NATO加盟国高官)の大前提を無視した、ロシア有利のディールにならないか心配だ。金のかかる戦争はしない、そんな金があれば米国民のために使う―。このような「アメリカ第一」、MAGA(Make America Great Again)と呼ばれるトランプ・ドクトリンが前面に出ている。
2月7日の日米首脳会談を分析したところ、今回の共同声明からは2017年の安倍・トランプ共同声明にあった「法の支配に基づく国際秩序」というキーワードが消えていた。私の取材に首相側近は「グローバルな関与云々という話に否定的なトランプ政権と『自由で開かれたインド太平洋(FOIP)』を確認できたのは大きかった」と語った。国際法の理念や原則よりも「アメリカ第一」の内向き志向のトランプ政権を相手に、まずは法の支配が根底にあるFOIPを確認するのが精一杯だったことを示唆した。
一方、台湾情勢では過去の日米共同声明よりも踏み込み、「力または威圧によるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対する」という言葉が加わった。防衛省首脳に取材したところ、ルビオ国務長官、ウォルツ大統領補佐官ら対中タカ派の意向が強く、「増加する中国の威圧行為に強い反応を示す人が新政権には多い」とのことだ。
今のところMAGAと対中タカ派のハイブリッド外交が展開されている。日本には「法の支配」、国際法遵守をトランプ政権に粘り強く呼びかける役割が期待される。
※このコーナーでは、BS11の報道番組で放送した内容を元に記事にして掲載しています。
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太田昌克の視点
番組キャスターで共同通信編集委員、ジャーナリストの太田昌克が取材したネタを中心に、独自視線で語るコーナー。毎月第2・第4金曜日放送中。