第12回  熊本 城の魅力と肥後の酒

熊本 城の魅力と肥後の酒 第12回

加藤清正公建立の寺「本妙寺」。
清正公の遺言により「熊本城」を展望できる中尾山に墓所を置き現在に至る。仁王門から参道を歩く。
浄池廟(じょうちびょう)から300段の石段を一段、一段、灯篭を眺めながらのぼる。覚悟はしたものの相当にしんどい...。
山頂に辿りついた、あゝ清正公の大銅像だ。これは素晴らしい...。
戦国武将の威厳と風格を圧倒的に伝えるその様は、まさに一言"威風堂々"である。
清正公は藤堂高虎、黒田如水と並ぶ"築城の名手"ともいわれ、
「熊本城」は清正公の築城。日本三大名城の一つとして有名だ。
"二様の石垣"は清正時代のものと細川時代のもので、急勾配の石垣は、
敵がのぼることができないことから"武者返し"と呼ばれ、細川時代に造られた。堅城の一つとも言えるのだろう...。
夕暮れも近づいた。居酒屋だ。
「瓢六(ひょうろく)」は、60年以上の歴史ある料理屋。雰囲気がよい。
女将さんを含めた女性三人がニコニコとよく働き、地元で愛されている居酒屋の安心感が漂う。
お通しには、鯛皮やフグの切り落としのポン酢で和え。これが旨く、魚を大切に扱う板前さんだとすぐにわかる。
おすすめは"おでん"。醤油と鶏スープがベースの"おでん"はコクがあり、
馬のアキレス腱を使ったスジは食べなきゃ損の逸品だ。さて、酒はどうするか...。

<太田和彦さんが訪ねたお店>
瓢六(ひょうろく)
熊本市中央区花畑町13-23花畑ビル 1F

和食 島崎
熊本市下通1-9-1 松藤会館中2F