第21回  豪華絢爛なる東照宮と宇都宮の夜

豪華絢爛なる東照宮と宇都宮の夜 第21回

日光東照宮は徳川家康公をお祀りした神社。東照宮の入り口にあり、日光の表玄関と言われる橋、"神橋"は、全体を漆で塗った日本でも珍しく世界遺産にも登録されている。"神橋"から"男体山"を望む。素晴らしい眺めだ...。「日光田母沢御用邸」は、江戸時代後期、明治、大正と三時代の建築様式をもつ集合建築群。現存する明治・大正期の御用邸の中では最大規模といわれ、当時の建築技術や皇室文化を垣間見ることができる。次に目指すは、古き洋館「金谷ホテル」だ。大正時代から国内外の要人に愛されつづけるこのホテルでは、うわさの"百年カレー"をいただく。なんともまろやかな味だ...。聞くと、ホテルの蔵から発見された大正時代のレシピを試行錯誤のうえ再現したことが命名の由来。カレーを食べながら大正浪漫に想いをはせるのも、たまにはいいものだ。さぁ、足をのばして、宇都宮の夜を愉しむか...。
ゆったりして落ち着いたたたずまいに年期の入った雰囲気。宇都宮の老舗居酒屋「庄助」だ。居酒屋の主人が天職のような二代目と気さくな奥さんが温かい。カウンターにいくつも並ぶ大皿料理は、できたての湯気を上げる"炒り豆腐"の旨いこと。ゆずをくり抜き、味噌をつめて燻した"ゆず味噌"は酒の友に絶品だが品書きにはない。創作料理に舌鼓を打ちつつ、更け行く宇都宮で至福のひとときを過ごす...。

<太田和彦さんが訪ねたお店>
庄助
栃木県宇都宮市塙田2丁目2-3

蔵元
栃木県宇都宮市塙田2-5-2

バー・シャモニー
栃木県宇都宮市江野町10-2

日光金谷ホテル
栃木県日光市上鉢石町1300