第12回 五重塔と空海の熱き想い、東寺
京都市南区にある仏教寺院・東寺。
796年に創建され、嵯峨天皇から託された弘法大師・空海が真言密教の根本道場とし栄えた。現存する平安京の遺構で、世界遺産にも登録されている。境内では、高さ約55メートルと木造の塔としては日本一を誇り、東寺のみならず京都のシンボルとなっている国宝・五重塔をはじめ、平安京の威厳と格調を伝える国宝・金堂などが目を引く。中でも、大日如来を中心に、国宝や重要文化財、合わせて21体の仏像が所狭しと並ぶ講堂の「立体曼荼羅」は圧巻。お堂、仏像に込められた空海の熱き想いについて、五重塔に秘められたあるエピソードとともに迫る。
解説:木村幸比古(霊山歴史館 副館長)他