第22回  朱雀大路に秘められた謎 千本釈迦堂と千本ゑんま堂

朱雀大路に秘められた謎 千本釈迦堂と千本ゑんま堂 第22回

京都市上京区の千本通り界隈にある二つの寺院を訪ねる。一つは「千本釈迦堂」と呼ばれ親しまれている大報恩寺。鎌倉時代初期に義空上人により創建された寺院で、本堂が国宝に指定されている。本堂は応仁の乱をはじめ京都で起こった戦火を乗り越えた、京都市内でもっとも古い建物として知られている。もう一つは、「千本ゑんま堂」と呼ばれる引接寺。本尊として安置されているのが、閻魔王坐像。千本ゑんま堂を開いた平安時代の公家で歌人の小野篁は、閻魔さまの補佐官だったという謎めいた伝説がある。番組では、千本釈迦堂に残るおかめさんにまつわる伝説なども交えながら、千本界隈の国宝の魅力と、そこに秘められた不思議なエピソードに迫る。

解説:矢ケ崎善太郎(京都工芸繊維大学 准教授) 他