第32回 紅葉の永観堂 遥かなる国宝・山越阿弥陀図
京都市左京区にある禅林寺、通称・永観堂を訪ねる。平安時代中期に僧侶・永観が浄土念仏道場にしてから"永観堂"と呼ばれるようになり、昔から「もみじの永観堂」と呼ばれるほど紅葉の名所として知られ人々に愛されてきた。境内には、山の向こうから見つめる大きな阿弥陀仏を描いた「山越阿弥陀図」と、音を出す仏具「金銅蓮華文磬」の、2つの国宝が大切に守り伝えられている。番組では、これらの国宝の魅力はもちろん、本尊「みかえり阿弥陀」が後ろを振り返った独特な姿となっている理由など多くの文化財の魅力について、境内を染め上げる紅葉と共にたっぷりと紹介する。
解説:矢ケ崎善太郎(京都工芸繊維大学 准教授)他