第47回  徳島 巡礼の旅と阿波の酒

徳島 巡礼の旅と阿波の酒 第47回

四国・徳島巡礼の旅。お遍路は、平安仏教の巨星として真言密教を拓き、大きな足跡を残した弘法大使・空海の思想や人間観を学ぶ旅。お経を唱え一途にご加護を念じ、切なる願いやひたむきな祈りを胸に秘め、欲を捨て煩悩を転じて想いをかなえる。本来は四国八十八ヶ所の札所を巡るのだが、今回は一番札所から五番札所を参拝する。早速、白衣の衣装に着替え、心構えや作法を教わる。まずは、一番札所の「霊山寺(りょうぜんじ)」を巡拝。ご住職のお言葉をいただき、本堂に納札をおさめる。二番札所の「極楽寺」までは1.4キロの道のりを歩く。三番札所の「金泉寺(こんせんじ)」の巡拝を終えて、ひと休み。古い遍路道の傍らに佇む「うどん ほうつき」は、自家製麺にこだわった讃岐うどんのお店。地元の"鳴門わかめ"がたっぷり入った"わかめうどん"がおすすめだ。巡拝は五番札所の「地蔵寺」で終了。陽も落ちて、旅の疲れを癒しに居酒屋へ。「とゝ喝(ととかつ)」は、繁華街のど真ん中、紺屋町にある名店。徳島の海の恵みを存分に味わうならここだ。"おこぜ"は薄造りと骨せんべいに。"ワタリガニ"は身の甘味がたまらない。"鯛の酒蒸し"は甘味あるふっくらとした味わいで、汁たっぷりにほぐした身で上品スープの出来上がり。美味しい郷土料理に囲まれ地酒もすすむ。あぁ、至福のひとときだ...。

<太田和彦さんが訪ねたお店>
うどん ほうつき
徳島県板野郡板野町那東山ノ下5

とと喝
徳島県徳島市紺屋町13-1とゝ喝ビル 1F・2F

とくさん
徳島市寺島本町西1-42 野々瀬ビル