第35回  陰陽師・安倍晴明伝説と秘蔵の国宝

陰陽師・安倍晴明伝説と秘蔵の国宝 第35回

陰陽師・安倍晴明ゆかりの寺宝が伝わる京都市上京区の清浄華院(しょうじょうけいん)と、晴明神社を訪ねる。清浄華院は、もともと平安時代に天台宗の慈覚大師円仁により、仏門修行の道場として宮中に創建され、その後、法然上人により浄土宗大本山となって朝廷や幕府の帰依を受けてきた。境内には国宝「阿弥陀三尊像」をはじめとする数多くの寺宝が残り、室町時代の栄華を今に伝える。番組では、筆の流れが繊細で美しく、中国・南宋仏画の白眉とされる国宝「阿弥陀三尊像」の魅力に迫ると共に、平安時代に天文学を極めた陰陽師・安倍晴明が登場する「泣不動縁起絵巻」の世界を紐解く。また、現在ではパワースポットとして知られ、晴明を祀る晴明神社や一条戻橋にも足を運び、陰陽道の世界と安倍晴明の人物像について思いを馳せる。

解説:川嶋渉(京都市立芸術大学 准教授) 他