第3回  フランス 高速鉄道の歴史を辿って

ヨーロッパで最初の専用路線による超高速列車を実現した国フランス。1981年に開通したTGV(フランスの高速鉄道)は、世界に鉄道の新たな可能性を示しました。旅の始まりは、首都パリよりTGV太西洋線で一路西へ。英仏海峡に浮かぶモン・サン・ミシェルでは、信仰の歴史を実感した後、巡礼者をもてなしてきた名物のオムレツを堪能します。再びパリよりTGV東線で豊かなブドウ畑を抜けて、シャンパンの故郷ランスを訪れます。魅惑の美酒に酔いしれた後、更に東へ進みドイツ国境の町ストラスブールに到着。船上から、ドイツ文化の影響を受けた木造建築の美しい街並みを見学します。旅の終わりは、ローカル線で足を延ばした町ミュリューズ。ここに「シテ・デュ・トラン」と呼ばれる鉄道博物館が、1971年に開館しました。100両近くある展示車両が、蒸気鉄道時代から続くフランス鉄道高速化の歴史を伝えています。