第51回  知られざる名僧・明恵上人~秋の高山寺と神護寺

知られざる名僧・明恵上人~秋の高山寺と神護寺 第51回

今回は、京都市右京区にある栂尾山高山寺(とがのをさん・こうさんじ)を中興開山した明恵(みょうえ)上人にスポットを当てる。高山寺と言えば、教科書でも知られる国宝「鳥獣人物戯画」で有名な寺院。しかし、鎌倉時代に後鳥羽上皇からこの土地を賜って荒れ果てていた寺院を復興した明恵上人については、ほとんど知られていない。そこで番組では、高山寺に残る国宝「明恵上人樹上坐禅像」をはじめ、同じく国宝の「仏眼仏母像」など貴重な宝物、また幼少期に伯父の上覚上人に弟子入りした地・高尾山神護寺、宇治の黄檗山萬福寺門前の馬蹄の石碑や茶園にも足を延ばし、知られざる明恵上人の人物像やその魅力に迫る。法然や栄西、道元といった人物が活躍した鎌倉仏教にあって、独自の道を歩んだ明恵上人。彼がこだわった人生訓とは?

解説:龍谷大学文学部 野呂靖講師ほか