第柒骨  託された骨(前)

高校の文化祭。櫻子が意外にも二つ返事で来てくれて、嬉しい正太郎。勝手に理科室に立ち入った櫻子は、生物教師の磯崎に標本展示のダメ出しをする。櫻子が標本士だと知った磯崎は、前任の教師が残した標本の整理を依頼し、櫻子も了承する。前任の教師、佐々木の残した見事な標本に賛辞を惜しまない櫻子。だが以前、櫻子がペットの猫を自らの手で標本にしたと聞いた正太郎は、一抹の屈託を抱える。一方、作業は順調に進むように思えたが・・・。