第拾弐骨  櫻子さんの足下には...

旭川に初雪が降ったその日、正太郎は櫻子に別れを告げられた。もう私と一緒にいてはいけないと。受け入れられない正太郎は、永山の祖父の家にいた。なぜなら、そこが櫻子と知りあうきっかけとなった場所だからだ。櫻子と出会った『初めて事件』に正太郎は思いを馳せる。