第15回  権力者か、それとも庶民か...坂に刻まれた出世の足跡

権力者か、それとも庶民か...坂に刻まれた出世の足跡 第15回

真田幸村の兄・真田信之の屋敷も赤坂にあった!?東京・赤坂近辺を記した古地図を見ると、たくさんの坂があることが分かります。かつては、坂の上には大名屋敷が立ち並び、坂の下のは下位の旗本や町人が住む長屋が軒を連ねていました。坂の上と下では雰囲気が全く異なり、坂は権力者と庶民をつなぐ重要な役割を果たしていたのです。幕末の英雄・勝海舟は、生涯で3度赤坂に居を構えました。最初に住んだのは坂の下。薪に困るほどの貧乏生活で床板をはがしながらかまどの火をたいていたほどでした。坂の上を目指して出世を重ねた勝海舟は坂の上に住むことができたのでしょうか。歌舞伎俳優・尾上松也が古地図を片手に謎をひも解きます。

古地図案内人 跡部蛮(歴史作家)