第69回  炉端発祥の地・釧路で北の銘酒に酔う

炉端発祥の地・釧路で北の銘酒に酔う 第69回

居酒屋探訪家・太田和彦さんが目指すのは、北の大地。
それも道東とよばれるエリア、釧路です。
釧路湿原や阿寒湖など、雄大でそして厳しい自然の風景が魅力の場所。と同時に、北海で獲れる新鮮な魚介類を炭火で焼く、炉端焼きの発祥の地としても知られています。

旅の始まりは、釧路市のランドマーク、幣舞橋から。釧路港を散歩した後は、庶民の台所、和商市場へ――。
昭和24年頃、鮮魚をリヤカーに積んで売り歩く行商人が、幣舞橋のたもとに露天を構えたのが始まりと言われています。
この露天を目当てに列車で買いに来る客のために釧路駅前に移転した市場では、現在約60店舗が営業中。名物は、各店舗から自分でネタを選んで丼にする「勝手丼」です。
太田さんもここで昼食。その後、開拓民の苦労をしのぶ鳥取神社をお参りした後は、お楽しみの居酒屋めぐり。

今回もなじみのお店に足を運ぶ太田さん。一軒目は屋台のおでん屋から店を構えるまでに成長した名店「万年青」。名物のおでんに、魚介をあぶった肴で盃が進みます。
続いてはこちらもなじみの「しらかば」。名物のお通し「牡蠣豆腐」「氷頭なます」をアテに銘酒「福司」をぐびり。
自在鉤が吊るされた囲炉裏から次々とテーブルに上る珍味をたっぷり堪能した太田さん。
心もお腹もあったかくなりました。

<太田和彦さんが訪ねたお店>
万年青
北海道釧路町栄町4-2

しらかば
北海道釧路町栄町2-3