第9話  弟子入り志願

天墉城を離れ初めて世間を見た屠蘇は、琴川に到着してから腹を減らしていた。屠蘇は方家で粥を施していると聞きつけるが、ひょんなことから方家の令嬢で、家業を切り盛りする如沁に声をかけられ、屋敷で雇われることになる。そこへ現れたのは、琴川の人混みで騒動を起こしていた如沁の弟、方蘭生だった。蘭生は屠蘇が天墉城の弟子だと知り、師匠になってほしいとせがむ。蘭生と如沁が少恭と親交が深いことを知った屠蘇は、少恭の居場所を教えてもらう条件で蘭生に法術を伝授することを約束するのだった。一方、天墉城に戻ってきた陵越は、屠蘇の捜索を晴雪に託す。