第27話  失われた記憶

蘭生から負傷した襄鈴を人の姿に戻してほしいと懇願された尹千觴は、大地の霊気を集めて襄鈴の体に注入するという珍しい法術を使う。これを見た晴雪は、その法術が幽都の陣法に似ていると感じ、千觴はやはり兄だと確信する。また更に千觴が11年前、衡山で倒れていたところを少恭に救われたことを知る。一方の千觴も、記憶を失い少恭に助けられた当時を思い返すのだった。そんな折、方如沁と孫月言が蘭生を連れ戻すため江都を訪れる。蘭生が相変わらず襄鈴に魅せられていることを心配した如沁は、天墉城の陵越に手紙を書くのだったが...。