第7話  white fang

零がカナダから持ってきていた一冊の本。もともと晴のお気に入りだったそれは、一匹の孤独な灰色狼が一人の人間と出会い、主人だと認める物語だ。零に「ただの弟でいる」と言わせてしまったことで自己嫌悪に陥っていた晴は、清華の言葉に追い打ちをかけられる。一方、零はクラスメイトの十全や、零と同じく帰国子女の近藤紀里に助けられながら学校生活を送っていたが、体育の授業中に倒れてしまい......。