第79回  江戸情緒を感じる町・神田の居酒屋3選

furari_79.jpg

今回の探訪先は東京・神田。江戸三大祭に数えられる神田祭でおなじみの総鎮守、神田明神からふらり旅をはじまめしょう。
明神様にお参りし、銭形平次の碑をながめたあとは、参道の入り口に建つ甘酒屋「天野屋」で甘酒を一杯。1846年創業のここ天野屋では、冬はもとより一年中甘酒を楽しめます。
明神下からJRの神田駅方面へ。薄暮の駅前は会社帰りのサラリーマン・OLでにぎわっています。太田流居酒屋の選び方を指南しながら、お目当ての一軒目まで飲み屋街を冷かして歩く太田さん。
この日最初のお店は、東京最古の居酒屋「みますや」です。創業明治38年。神田司町に店を構える老舗店の「みますや」は、日本酒の品ぞろえも豊富で、旬の肴がそろっているのももちろんですが、縄のれんに赤提灯という店構えがなんともいえない風情があります。
さて、ほろ酔い気分で夜の神田をそぞろ歩き。昌平橋を渡ると秋葉原。左に折れると神田明神下の通りに出ます。ここに次のお目当てが。「一の谷」は、太田さんが30年以上通う名店です。力士だったご主人が引退して始めた「ちゃんこ鍋」が売りのお店です。店内は相撲部屋の看板や化粧まわしなどの相撲グッズから、古銭、十手、錦絵等、江戸情緒を活かした内装がなんともいえぬ雰囲気を出しています。
さらに、締めのお店はこちらも店構えからして懐かしい木造建築の料理店「左々舎」。冬場はフグを扱うお店ですが、この時期は鱧。それも骨を一本一本手作業で抜いた鱧の身で楽しむことができます。達人厳選の3店。どのお店も外せません!

<太田和彦さんが訪ねたお店>
天野屋
東京都千代田区外神田2-18-15

みますや
東京都千代田区神田司町2-15-2

一の谷
東京都千代田区外神田2-13-4

左々舎
東京都千代田区外神田2-10-2