第41回  江戸の怪談~歌舞伎が娯楽に変えた『お岩のたたり』

Kochizu_41.jpg ①人々を恐怖におとしいれた「幽霊の足音」
②実は夫婦円満だった?「お岩」の本性
③初代尾上松助は妖術使い!?

夏の風物詩「怪談」。平安時代には、人々に畏れられていた「怨霊」や「たたり」が、室町時代には「妖怪」「幽霊」として身近な存在として描かれ、江戸時代には「怪談」が娯楽となり庶民によって楽しまれるようになりました。そのひとつのきっかけになったのが、初代尾上松助が演じた歌舞伎「天竺徳兵衛韓噺」。松助の「水中早変わり」が観客の度肝を抜き、幽霊と人間の見分けがつくように工夫が凝らされた演出や衣装によって大人気となりました。
「牡丹燈籠」「番町皿屋敷」「東海道四谷怪談」の江戸三大怪談ゆかりの地を巡りながら、歌舞伎俳優・尾上松也と尾上右近が「江戸の怪談」が大流行した理由を探ります。

古地図案内人:飯倉義之(國學院大學文学部准教授)