第70回 奥嵯峨に白拍子が舞う~平家物語・悲恋の寺と大覚寺
今回は京都を代表する景勝地・奥嵯峨に位置する大本山大覚寺と祇王寺、滝口寺を訪ねる。
門跡寺院の大覚寺には、天皇自筆の遺言書「後宇多天皇宸翰御手印遺告」や、天皇自筆の弘法大師の伝記「後宇多天皇宸翰弘法大師伝」が国宝として残されている。一方、平安時代末期、平清盛の寵愛と心変わりに翻弄された白拍子・祇王が、母・妹とともに出家・入寺した悲恋の尼寺・祇王寺。そして、滝口入道と美しき女官・横笛との悲恋の物語ゆかりの寺・滝口寺。「平家物語」に登場するこの2つの寺院は特に女性の観光客の人気が高い。
番組では、国宝の魅力はもちろん、苔庭や木々の緑が美しい夏の奥嵯峨の景色と共に、番組のため特別に白拍子の舞を披露してもらい、悲恋の人生を送った祇王や横笛の物語をたどっていく。
解説:京都ノートルダム女子大学 鳥居本幸代教授 ほか