第8話  待延(マノ)

禅子のはからいで、妖怪のヤヒコが禅子の自宅の寺でしばらくの間、手伝いをすることになった。ほっとする芦屋だが、そんな芦屋がまたしても別の妖怪と遭遇してしまう。 鳥のような姿をしたその妖怪ジョウマツは、自分が仕えるアンモ姫が失恋のショックから、自身で作った卵の殻に閉じこもり、長い間、出てこないことを心配していた。ジョウマツは、殻に入ったままのアンモ姫を連れて隠世に戻るため、物怪庵を探していた。