第77回 大原 三千院~癒やしの阿弥陀三尊・わらべ地蔵に会いに
今回は、比叡山の麓・大原の里に位置する三千院と宝泉院を訪ねる。三千院の歴史は古く、8世紀に伝教大師・最澄が比叡山延暦寺建立の際、草庵を開いたのが始まりとされる。その後、幾度かの移転を経て現在の大原の地に落ち着いた。境内の往生極楽院の本尊・阿弥陀三尊像は国宝に指定され、その柔和な表情は訪れた参拝者たちを癒やしてくれる。また、樹齢700年と言われる五葉松と竹林の額縁庭園で有名な宝泉院は、この時期、特に美しく、都会の喧騒を忘れさせてくれる。番組では、三千院の国宝・阿弥陀三尊にまつわる謎について解き明かすと共に、この地を舞台にした曲「女ひとり」の作詞者・故永六輔さんにもスポットを当て、日本の原風景が残る大原に魅せられた人々の想いについても探って行く。
解説:京都ノートルダム女子大学 鳥居本幸代 教授 ほか