第3回  イタリア×フランス『多国に帰属したマントン衝撃のレモン祭り』

国境ハンター:春輝

世界の国境を歩いてみたら・・・ 国境ハンターの春輝(女優・モデル)が、ヨーロッパ最高峰のアルプス山脈が国境となっているイタリアとフランスへ。まずはイタリアとフランスの国境地帯を走る絶景路線「タンド鉄道」を目指す。そして、豪雪地帯のアルプス山脈(国境)の登山にチャレンジ。アルプスの麓に暮らす家族の元にホームステイし、厳しい大自然の中で、その恵みを受けながらたくましく生きる人々の姿を見る。また、「タンド鉄道」の中心地、タンド駅にある国境沿いの町フランスの〝タンド"で街歩き。実は、タンドがフランスになったのは1947年。かつては、イタリアであったこの場所は、イタリア人、フランス人が家族の歴史の中で混在していて、そこにはもはやイタリア人やフランス人という意識の差さえ感じらない場所であることを知る。さらに、イタリア側の街、〝ヴェンティミリア"へも行ってみる。観光客に人気のマルシェはフランスからの買い物客でごった返し!国境を超えるとフランスよりも物価が安いということで、週末はわざわざ買い物に来る人でいっぱい。お店の人はたいていイタリア語とフランス語を話せる。とても自由な国境と思っていたが、このエリアで聞き込みをした国境ハンターの春輝は、実は、2015年ぐらいからこの町にも国境をめぐる大きな問題が今起きていることを知る!さらに、フランス側の国境の街、〝マントン"へ。南仏のリゾートマントンへ向かう海岸線は、絶景!そんな穏やかに見えるマントンも過去には、帰属する国を巡って国境が何度も変わった歴史が・・・。マントンにはイタリア人も多く暮らしていて、若者の失業率が高いイタリアから出稼ぎに来ている人が多い。そして、マントンで85年目を迎える伝統的なお祭り「レモン祭り」に遭遇!170トンものレモンやオレンジが使われるパレードは圧巻。聞けば、マントンはレモンづくりが盛んな街。モナコ領だったころ、イタリアからレモン栽培が伝わったのだそう。温暖な気候、そして高い山があるおかげで強風、特に冬の北風の被害を受けずにすみ、今では世界有数のレモンの産地に。イタリアとフランスの国境を歩いてみたら、そこには、何度も国境線が変わることで生まれた副産物で潤う町の姿があった。