第5回  神護寺~国宝が見た空海・最澄の原点

今回は、京都市の北西・高雄山の中腹に位置する神護寺にスポットを当てる。平安時代、和気清麻呂が開いた寺院で、真言宗の開祖・弘法大師・空海が真言密教の礎を築いた日本仏教にとって重要な寺院。京都の紅葉の名所としても知られている。何と言ってもこの寺院の魅力は、寺が所有する寺宝の数々。境内には、本尊の「薬師如来立像」をはじめ、「五大虚空蔵菩薩坐像」など多くの国宝が残されている。番組では、毎年この時期だけ行われる「虫払い」に合わせて、肖像画の最高傑作の1つといわれる「伝源頼朝像」をはじめ、空海直筆の「灌頂暦名」など里帰りした国宝の実物を間近で撮影させてもらう。また、平安仏教界の二大巨頭・空海と伝教大師・最澄が繰り広げた人間ドラマや、寺院の再興に尽力した文覚上人の人物像など、国宝・薬師如来が見つめたそれぞれの物語を探って行く。

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