7月23日~27日

7月23日(月)
「世界一訪れたい国へ!インバウンド考」

ゲスト:デービッド・アトキンソン(小西美術工藝社社長)

東京五輪を2年後に控え、インバウンドブームに沸く日本。2017年の訪日外国人客数は過去最高の約2870万人を記録し、政府が掲げる「2020年に4000万人達成」の目標も現実味を帯びてきた。
しかし、日本の観光政策について提言を続ける英国人アナリスト、デービッド・アトキンソン氏は、目標達成のためには、より高いレベルの戦略が必要だと主張する。「おもてなし」を世界に売り込むという発想を改め、外国人のニーズに合った観光資源を磨くことが大事だという。インバウンドに本当に大切な戦略とは何か。


7月24日(火)
「西日本豪雨の現場は今 ソフト防災どう強化?」

ゲスト:牛山 素行(静岡大学防災総合センター教授)、片田 敏孝(東京大学大学院情報学環 特任教授)

平成最悪の風水害となった西日本豪雨。大雨、洪水、土砂崩れが重なり、広域災害への対応の難しさを浮き彫りにした。
過去の教訓から、国や自治体は事前の避難で被害を最小化する「ソフト防災」を強化してきた。だが今回、地域の3割が水没し、多数の犠牲者を出した岡山県倉敷市の真備地区では、気象庁の「大雨特別警報」は浸透していなかった。
想定外の災害時に住民への速やかな情報伝達はどうあるべきか。災害情報学の専門家に聞く。


7月25日(水)
「小さな大横綱・千代の富士伝説」

ゲスト:旭道山 和泰(元小結)、杉山 邦博(相撲ジャーナリスト)

三横綱に新大関・栃ノ心まで休場した大相撲七月場所。下位力士にとってはチャンスとなったが、やはり横綱や強い大関のいない場所は盛り上がりに欠けてしまう。
力士にとって、ケガとどう付き合うかは常にテーマだが、そのケガに打ち勝ち、常にファンの期待に応えた大横綱がいた。第58代横綱・千代の富士だ。小さな体で横綱まで上り詰め、幕内優勝31回、生涯成績1045勝を挙げ、国民栄誉賞も受賞した。
千代の富士は度重なる脱臼に悩んだが、手術をせずにトレーニングを積んで筋肉の鎧を身にまとい、横綱にまで到達。昭和から平成にかけての相撲ブームを支え続けた。その千代の富士が急逝したのが、一昨年の7月。間もなくの三回忌を前に、小さな大横綱・千代の富士の強さを振り返る。


7月26日(木)
「キャッシュレス後進国 現金主義の日本」

ゲスト:田中 大輔(野村総合研究所 上級コンサルタント)、荻原 博子(経済ジャーナリスト)

最近よく耳にする「キャッシュレス化」。中国ではキャッシュレスでの決済比率が約60%、さらに韓国では約90%にもなるなど、各国で急激にキャッシュレス化の波がやってきている。
しかし、現金主義が根強い日本では約20%と低い水準。諸外国と比べて日本は"キャッシュレス後進国"となってしまっている。
日本政府は、キャシュレス化について「2025年までに40%、そして今後80%を目指す」というビジョンを掲げているが、はたしてこれは私たちの暮らしにどのような影響を与えるのだろうか。これからの「金融教育」についても加えて、識者に聞く。


7月27日(金)
「この夏休みに読みたい厳選5冊」

ゲスト:なし

番組恒例シリーズの第7弾。番組キャスターの寺島実郎が厳選した本を紹介する。
東京・九段の「寺島文庫」は、国内外の本が約5万冊所蔵されている寺島私設の図書館。そこで彼が、この夏休みに読んで欲しいと選んだのは、5冊。
昨年フランスで誕生した若干39歳のマクロン大統領。そのマクロン大統領を陰で支えた、経済学者であり思想家でもある人物が出した本を紹介する。またゴリラ研究の第一人者による本や、人工知能に関する話題の本も紹介。