第78話  

BQ_78.jpg これは現実なのだろうか。ハジンはおそるおそる目の前のドユンに触れた。すぐ戻ると言っただろう――ドユンは、そんな彼女を見つめながら静かに微笑む。そして二人は、互いを確かめるように固く抱き合うのだった。こうして無事に再会は果たせたものの、ハジンには疑問があった。ドユンが普通に歩けるまで回復しているのを誰も知っている様子がなかったからだ。その理由が、彼の回復を喜ばない人間がいるためだと知ったハジンは...。