第13回  銀閣寺~足利義政"もてなしの心"~

銀閣寺にスポットを当てる。正式名称は慈照寺、室町幕府8代将軍・足利義政によって建立され、祖父・足利義満が建てた華やかな金閣寺とは対照的に、簡素にして気品あふれる東山文化を代表する建築物として知られている。境内には、観音殿(通称:銀閣)と東求堂の2つの国宝があり、白砂の庭園がそれらを結ぶ役割を果たしている。この庭園に作られた銀沙灘(ぎんしゃだん)と向月台(こうげつだい)と呼ばれる不思議な形をした巨大オブジェはなぜ制作されたのか。番組では、現代建築の専門家と共に、現代の和室につながる住宅建築の観点から、国宝・東求堂の魅力について分析、また、銀箔が貼られていなかったのに銀閣と呼ばれた理由についても考える。そして、餓死者で鴨川の流れがせき止められたという寛正の大飢饉、応仁の乱等で、造営当事、都が荒廃、経済的にも疲弊していたにも関わらず、義政が、庶民から臨時税や労役を課してまで着工に踏み切ったのは何故なのか、その背景にある物語を辿りながら探って行く。

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