第15回  ロシア×フィンランド『戦争が生んだ国境のリアルを探す旅』

国境ハンター:早川真理恵

世界の国境を歩いてみたら・・・ "今回の舞台はロシアとフィンランド......国境ハンター・早川真理恵が、国境を歩きながらロシアとフィンランドの間で起こった悲惨な戦争と、そこから生まれた〝国境のリアル〟を探して歩く。南北におよそ1300キロの国境線が引かれているロシアとフィンランド。旅はロシアのかつての首都・サンクトペテルブルクから始まる。街全体が世界遺産に登録されている歴史と美の都・サンクトペテルブルク。街を歩いていると「たい焼き屋」の看板を発見。アナスタシアさん(28)はニッポンのたい焼きに魅せられて、ロシアでたい焼き屋を始めた。メニューは定番の小豆から、カレー、サーモンとクリームチーズなどバラエティ豊か。次はフィンランドに店を出したいと語った。
ロシア側の国境の町「ヴィボルグ」は、元々はスウェーデン領だった場所で、フィンランド第二の都市だったこともある。フィンランドにとってヴィボルグは、戦争によってロシアに奪われた土地だったのだ。国境ハンターが国境検問所を目指していると、ロシア人男性と出会う。男性は1960年代におよそ3年間、ロシア側の国境警備隊をしていたという。「ロシアの国境警備隊は審査が特に厳しい...」男性からの忠告を胸に、国境検問所へ向かう。ロシア側の国境検問所の撮影は基本NG。さらに、秘密警察からの細かな尋問が行われ、国境を通過するまでにかかった時間はおよそ3時間。一方、フィンランド側の国境検問所は驚くほど審査がスムーズ。さらに、国境の聖域・イミグレーション(出入国審査)の現場に国境ハンターと番組カメラが潜入!入国審査の様子をリポートする。
そして、フィンランド側の国境の町「イマトラ」へ。歩いてみると、至る所に巨大なスーパーが立ち並んでいた。あるスーパーの駐車場を見ると、半分以上の車がロシアナンバー。国境を渡ってスーパーにやって来るロシア人女性の買い物事情を取材した。再び、ロシア側へ。国境沿いを歩いていると、森の中に突如として立派な一軒家を発見。住人に話を聞くと、ここはダーチャと呼ばれる別荘であることを知る。ロシア人は夏季休暇などをダーチャ(別荘)で過ごすことが多く、ほとんどのダーチャに畑が付いているという。国境ハンターはロシア人男性のアレクサンドルさんのダーチャを訪問。別荘生活を体験させてもらうのであった。
再び、フィンランド側の国境沿いへ。怪しげな彫刻が集まる公園に突撃!国境との関係は...。そして、ロシアとフィンランドの間で起こった大規模な戦争の跡地にたどり着いた国境ハンターの前に現れたものは......!?それは、戦争の悲しい過去を背負いながらも、互いに歩み寄ろうとする姿を象徴するかのような場所だった。