第21回  ブルガリア×ルーマニアA面 『共産主義崩壊から30年...今なお苦しめられる国民たち』

国境ハンター:野田あず沙

世界の国境を歩いてみたら・・・ 今回の旅の舞台はブルガリアとルーマニア。ハンターは、海外ロケが初めての、タレント、野田あず沙。この度の為に英会話教室で英語を猛勉強してきました。
そんなハンターがまず訪れたのは、ブルガリアの国境の町、ルセ。両国の国境となっているドナウ川のほとりの風光明媚な街です。そこで出会ったのは、バラを使ったコスメのお店。実はブルガリアはローズオイルの世界シェアが7割という、一大産出国。しかも、日本で買えば5000円はするかという高級品も、ここでは5分の1以下で購入することができるほどの物価が安い国!バラのコスメは観光客にも大人気のお土産となっていて、ブルガリアは、ヨーグルトだけではないんです!そんな事実を知ったハンターでしたが、地元の方のオススメで入ったレストランでは、やはり、ヨーグルト三昧!スープもサラダも、メインのソースも全部ヨーグルト!でも、それぞれ違う味、違う触感で、さすがは本場!というお味でした。
そして、ハンターはドナウ川を渡ってルーマニアへ。国境沿いの町へ向かうと...町の様子が一変。おとぎの世界のようなメルヘンな建物が立ち並ぶ、不思議な場所にたどり着きました。そこは、ロマ族が暮らす街でした。ロマ族は、〝ジプシー〟とも呼ばれ、ヨーロッパを中心に移動をしながら生活してきた少数民族。〝その日暮らし〟、いまを楽しき行くよう!が彼らのモットー。音楽をこよなく愛し、突然訪れたハンターにロマ族の音楽を披露してくれました。
そして、ハンターはルーマニアの首都ブカレストにも足を伸ばしました。そこで出会ったのが、ルーマニアの光と影...。「国民の館」と呼ばれる巨大な国家施設を訪れたハンターは、その豪華な建物に驚きます。ルーマニア共産主義の象徴、チャウシャスクの住まいとして建てられた国民の館は、東京ドーム2個分の広さ、3000以上の部屋、総工費は当時の国家予算のほとんどを占めたといいます。もちろんそれは、国民の血税。国民は困窮した生活を強いられました。民主化から30年、その名残が今も残っているんです。ハンターが訪れたのは、町中にあるマンホールの下。そう、いわゆる、「マンホールチルドレン」は今もまだ、共産主義が崩壊したルーマニアの地下で生活をしていたんです。ゴミとホコリにまみれたマンホールの地下から抜け出せない彼ら。これこそが、ルーマニアが抱える問題であり、国境のリアルでした!