第25回  ドイツ×オーストリア『音楽に彩られた国境!仲良し両国の影に世界最大の貴族』

国境ハンター:渡辺早織

世界の国境を歩いてみたら・・・ 今回の国境旅の舞台はドイツとオーストリア。国境というと、「紛争」、「領土問題」などが付き物だが...。この両国、至って仲良し!どれくらい仲良しかっていうと、かつてドイツのヘルムート・コール元首相は、両国の仲をこう表現しました。『オーストリアはドイツではないが、外国でもない。』。経済的にはドイツはEUでNO.1の大国。オーストリアの就労人口のおよそ8割が、ドイツ関連の企業に勤めている。言語も、民族も同じ両国は、兄弟国ともいえるのだ!では、なんでそこまで仲がいいのだろう?今回の「国境」は、それを探る旅!
国境ハンターは、番組初登場となる、渡辺早織。某クイズ番組でもミステリーのハンターとして活躍する彼女は、世界史の教員免許を持ち、ピアノを14年間習っていたという、この国境にピッタリのハンター!まずは、ドイツ側の国境近くの都市、ミュンヘンから旅はスタート!ミュンヘンでハンティングしたのは、ベートーベンとモーツァルトの関係。ドイツでもトップクラスの音大、ミュンヘン音楽大学で、日本人留学生から教えてもらった。ドイツのボンで生まれたベートーベンは、オーストリアのザルツブルクで生まれたモーツアルトに憧れの思いを抱いていた。ドイツからオーストリアへ出向き、弟子入りを志願をしたほど。あえなく撃沈したものの、両国は音楽でも繋がっていた!そう!両国の国境は音楽や芸術に彩られた国境なのだ!多くの芸術家や音楽家が誕生した両国、彼らを支えてていたのは、貴族、ハプスブルク家。彼らはドイツ、オーストリアはもとより、欧州全体に影響力を持った、世界最大の貴族なのだ。そして彼らがいたからこそ、両国は「仲良し」なのだ。ドイツから国境を越えて、オーストリア・ザルツブルクへ向かった国境ハンター。モーツアルトの博物館で、ハプスブルク家の情報をGETし、彼らの宮殿があるインスブルックへ向かった。ここインスブルックは、ハプスブルク家の宮殿があり、影の首都の言われる、国境の街だ。世界最大の貴族、ハプスブルク家には、フランスへ嫁いだ、あのマリー・アントワネットも。そして彼らは国内の平安や、自分たちへの優雅な貴族への憧れ心を、市民たちに抱かせるために、音楽を利用していた。優秀な音楽家を召し抱え、彼らはそのバックアップを受けて素晴らしい音楽を作り出す。ドイツとオーストリアの国境の街では、大貴族の力で、音楽を中心にひとつになっていた。
そして、ハンターは社交ダンスのワルツもハプスブルク家が由来だとハンティング。ハプスブルク家のお膝元のインスブルックでは、10代の若者たちも、こぞってワルツを踊る。
そして、いま、ハプスブルク家を復活させようというの動きがあることをハンターは突き止める!ウィーンで活動する、SGAという団体は、1918年に解体されたハプスブルク家を復活させようとしている。SGAの代表によると、かつて、ドイツとオーストリアの音楽家や芸術家を支援し、発展に貢献した貴族の、その役割をだれかがするべきではないか?そう言うのだ。それはまだ大きな動きではないが、音楽に彩られた両国の「仲良し国境」なら、現実に向かう可能性もある...。