第16回  日本伝統美術の名品と洋風建築の融合『三井記念美術館』(東京・日本橋)

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●日本伝統美術の名品と洋風建築の融合「三井記念美術館」へ。
日本の美術館の魅力を纏めた一冊の本『フランス人がときめいた日本の美術館』。著者でフランス人の美術史家ソフィー・リチャードさんのメッセージをヒントに、女優、小篠恵奈が日本の美術館の魅力を再発見するトキメキの旅へ。今回の舞台は、かつて財閥として栄えた豪商・三井家が収集したコレクションが並ぶ「三井記念美術館」です。

●アーティストを育てる役割を果たした三井家。円山応挙との絆
「お江戸日本橋」とも呼ばれ、江戸時代は商売の中心地でもあった日本橋に、三井家コレクションが並ぶ美術館。
訪ねたときは、「国宝 雪松図と動物アート」展が開催されていました。江戸時代、当時豪商として栄えた三井家は、芸術にお金を使い、アーティストを育てる役割を果たしていました。かの円山応挙もそうして育てられた一人。展示会では、円山応挙の「蓬莱山・竹鶏図」や、国宝「雪松図」等貴重な作品を見ることができます。そこには、応挙と三井家の深い絆を知る物語がありました。

●財閥解体。関東大震災―。数々の試練を乗り越え、守り継がれた国宝の数々
財閥解体。関東大震災―。数々の試練を乗り越え、守り継がれた知る人ぞ知る国宝の数々。ソフィーさんは、「三世紀に渡り 集められた三井家のコレクション」に注目してほしいといいます。

「三井記念美術館」は、三井家が愛し守り続けた芸術を今に受け継ぐ、そんな美術館でした。

紹介作品:山口素絢「雪中松に鹿図屏風」、円山応挙「蓬莱山・竹鶏図」「雲龍図」国宝「雪松図」、国宝志野茶碗「卯花墻」ほか

取材協力:三井記念美術館