第17回  個人の収集家が始めた都会の美術館『弥生美術館&竹久夢二美術館、山種美術館』(東京)

japanese-museums_17 日本にはバラエティに富んだ魅力的な美術館があります。それを気付かせてくれるのは、フランス人の美術史家・ソフィー・リチャードさん。10年かけて日本の美術館を巡り、その魅力をまとめた書籍『フランス人がときめいた日本の美術館』が話題となっています。
そんな彼女のメッセージをヒントに、「トキメキ」の旅に出掛けるのは、女優の志甫真弓子。
今回、ソフィーさんがオススメするのは、都会の片隅にひっそりとある三つの美術館です。まず旅人が向かったのは、ソフィーさんが「大正、昭和の雰囲気に浸ることのできる私にとっては理想の場所」と紹介している、東京文京区に佇む「弥生美術館&竹久夢二美術館」。上野、不忍池近くの落ち着いた街並みの一角に佇む弥生美術館には、明治から戦後までの挿絵画家の作品が並んでいます。なかでも、当時カリスマ的存在だった高畠華宵の人気雑誌の表紙や口絵などの作品が多数揃っている。最先端のファッションを身にまとった美少女の絵で、一世を風靡した華宵だったが、戦争に突入すると時代から忘れさられた存在に。そんな華宵が再び復活するきっかけとなった1枚の画がこの美術館には飾られています。その挿絵に秘められた物語とは?弥生美術館に隣接する竹久夢二美術館は、その名の通り、大正ロマンの源流とも言うべき竹久夢二の作品が展示された場所。夢二式美人と称された美人画が並ぶ。夢二の人間性に惚れた創設者、鹿野琢見が集めたコレクションの中に、夢二の優しさを垣間見れる1枚の絵がありました。続いて旅人が訪ねたのは、青山美術館通りに建つ「山種美術館」。山種証券を一代で築き上げた山﨑種二がコレクションした日本画専門の美術館です。そこは、横山大観、小林古径、速水御舟など、山﨑種二が深い愛情で集めた日本を代表する名画たちが並ぶ場所でした。

紹介作品:高畠華宵「さらば故郷!」「新さらば故郷!」、竹久夢二「この夜ごろ」、横山大観「喜撰山」、小林古径「清姫」、速水御舟「名樹散椿」ほか

取材協力:弥生美術館・竹久夢二美術館、山種美術館