第29回  フランス×イギリス 前編『国境からみるヨーロッパの断絶とブレグジット』

国境ハンター:早川真理恵

世界の国境を歩いてみたら・・・ 今回の舞台はドーバー海峡が国境のイギリスとフランスです。「ブレグジット=EU離脱」直前の国境問題をハンティングします。両国の歴史と今、そしてブレグジット後の「未来」を探ります。
今回の国境ハンターは2回目の登場となる早川真理恵。旅のスタートはフランス・パリから。パリの街中で見つけたのは、800年も前に築かれた古い城壁。そこで知ったイギリスとフランスの国境線の歴史とは?続いて向かったのはフランスの象徴、凱旋門。「第2のフランス革命」と呼ばれる過激なデモが、EU離脱を求める声にまで発展していました。続いて、フランスの国境の街・カレーへ移動。ここで高速道路の下に住む一人の難民と出会います。イランから亡命をして、イギリスで難民申請をするためにこの街へやって来たのだと言います。しかし、彼を待ち受けていたのはEUの難民制度の壁でした...。
そして、ユーロスターで国境越えにチャレンジ。「ナポレオン以来の夢」と言われたユーロトンネル の開通は「EU統合の象徴」ともなりました。またイギリスとフランスの関係は密接なものになりました。イギリスに到着した国境ハンターは、EUからの移民が大量に流れ込んでいるのを知ります。その中でも最も多いポーランド人移民を探し取材。そこから見えてきたのはEUが抱える格差問題とブレジッドの理由でした。