第25回  超絶技巧!明治時代の美術に触れる『清水三年坂美術館』(京都・清水)

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◆日本にはバラエティに富んだ魅力的な美術館があります。それを気付かせてくれるのは、フランス人の美術史家・ソフィー・リチャードさん。その魅力をまとめた書籍『フランス人がときめいた日本の美術館』を片手に、女優・野村麻純が「トキメキ」の旅に出掛けます。

◆超絶技巧!明治時代の美術に触れる「清水三年坂美術館」へ。
今回、ソフィーさんがオススメするのは、京都・清水寺に向かう参拝客で賑わう三年坂に佇む「清水三年坂美術館」。ソフィーさん曰く、ここは明治時代の素晴らしい美術に触れられる場所。明治時代の工芸品に特化した、個人のコレクション、最高水準といわれるこの時代の工芸品が、今幅広い世代から注目されています。蒐集したのは、創設者で館長の村田理如さん。NYで出会ったある作品がきっかけで、明治時代の美術品にすっかり魅せられたと言います。明治時代に海外に渡ってしまった多くの美術品を買い戻し続け、今では1万点ものコレクションを収蔵。そのジャンルは、蒔絵、金工、陶磁器、彫刻など、多岐にわたります。数年前に開かれた巡回展では、3か月間で9万人を動員するなど話題に。キーワードは超絶技巧!海外で日本工芸品ブームを巻き起こした驚くべきクオリティがそこにありました。番組では、知られざる、明治の工芸品の魅力と、その魅力に光を充てた村田館長の想いに迫ります。「清水三年坂美術館」は、明治工芸の遺伝子を現在に引き継ぐ、そんな場所でした。

紹介作品:「蒔絵:仙田小箱」、「仙田印籠」、「根付・落花生」、「牙彫:柿」、「牙彫:茄子」(安藤録山)、「薩摩:菊尽茶碗」ほか

取材協力:清水三年坂美術館