第58回   アゼルバイジャン×ジョージア『第2のドバイ・アゼルバイジャンとワイン発祥の国・ジョージアの国境』

国境ハンター:福田麻衣

世界の国境を歩いてみたら・・・ 4000m級の山々が連なるコーカサス山脈。今回の舞台は、その裾野に伸びる緑豊かな国、アゼルバイジャンとジョージアの国境。しかし、ピンと来る人はあまりいないはず...。あまり知られていないこの2つの国。そんな両国の国境をハンティングします。
◆第2のドバイ・アゼルバイジャンの首都「バクー」
まずはアゼルバイジャンという国を知るべく、首都のバクーへ。空港からバスに乗って、中心街へ向かうハンターがバスの中からあたりを見渡せば、高層ビル群が立ち並ぶ、近未来都市の姿が。ヨーロッパの街並みをイメージして造られたという市街地は、なんとここ10年で作り上げた、新しい街。その資金源となったのが、カスピ海から産出する天然資源の石油だ。旧ソ連が牛耳っていた、多額のオイルマネーを自国の公共事業に投資。その結果、街は急速に発展を遂げ、今では第2のドバイと呼ばれるほどに!
◆石油のパイプラインで経済発展
アゼルバイジャンから隣国ジョージアを経由してトルコまで至る、「石油のパイプライン」。 アゼルバイジャンはそのパイプラインを使って石油をヨーロッパに輸出。国の経済発展に大きく貢献したのだ。その結果、旧ソ連独立後からの経済成長率はなんと日本の10倍に!まさに、パイプライン建設によって、この国の経済を一転させたのだ。ハンターはそのパイプラインをなぞって国境を目指す!
◆原油の街ナフタランの「原油風呂」
ジョージアとの国境を目指す道中、「原油風呂」に入るため、少し寄り道。首都を離れるとあたり一面、野原しか広がっていなかったが、突如目の前に大きな建物が。中に入るとそこは高級感あふれるホテル。原油で体の不調を直そうと、国内はもちろんこと、ロシアやヨーロッパから長期で訪れるお客さんが多いそう。ハンターも原油についてもっと詳しくなるため、原油風呂に挑戦!
◆国境は首都・バクーとは全く違う自給自足の生活
ジョージアとの国境沿いは、何もない田舎町。そこには石油の恩恵を受けず、自給自足の生活を送る住民のたちの姿。首都・バクーとは真逆の国境の姿をハンティング。
◆国境に建つジョージア正教の修道院
国境を越えてジョージアに入国。何もない国境線上を走っていると目の前に石造りの建造物が。そこはジョージアで最も古い歴史ある修道院だった。しかし、そこには国境ならではの問題があった...。
◆ワイン発祥の国・ジョージア
修道院を後にして、国境の町を散策するハンター。すると目の前に石油の工場が。地元の人に話を聞くと、パイプラインの中継地点とのこと。しかし、ジョージアに石油は供給されず、ただ通過するだけらしい。せっかくパイプラインが通っているのに何も恩恵を受けていないジョージア。国民は残念がってると思いきや、とてもにこやか。なぜなら、石油より誇れる「ワイン」があるからだという。実はジョージアはワイン発祥の国と言われ、その歴史は8000年に及ぶと言われている。かのクレオパトラも愛飲してたそう...。アゼルバイジャンとの国境付近はワインの名産地!そんな歴史あるワインをハンティング。