第49回  都人の愛した桜~その物語を訪ねて

今回は、幾多ある京の桜の名所の中でも、桜に纏わる逸話が残る3つの寺院を訪ねる。先ずは、京都市上京区の千本釈迦堂へ。ここにあるのが、「おかめ桜」と名付けられた早咲きのしだれ桜。桜の名前は、この寺を建てた棟梁の良妻「おかめ」さんの悲話に由来するという。2カ所目は、桜寺の別名も持つ、伏見の隠れた名所、墨染寺へ。ここには平安時代の歌人が詠んだ弔いの句にまつわる「墨染桜」の物語が。現在4代目の墨染桜だけでなく、特別に初代の墨染桜の株も見せていただく。3カ所目は、西京区大原野にある「十輪寺」へ。平安初期の歌人で、六歌仙の1人・在原業平が晩年を過ごした寺として知られ、通称「なりひら寺」と呼ばれている。齢約200年という中庭のしだれ桜は「なりひら桜」と呼ばれ、今も大切に守り育てられている。番組では、カメラマンや有識者らと共に訪ね、それぞれの桜に関する物語や文献を紐解きながら、都人が愛した桜の魅力について探って行く。

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