第52回  琵琶湖疏水の旅~南禅寺から三井寺へ

解説:京都市立芸術大学 美術学部 教授 礪波恵昭

琵琶湖と京都を結ぶ「琵琶湖疏水」は、明治維新後の京都復権をかけ建設された夢の人工運河である。今回は、2018年に67年ぶりに復活した疏水船でめぐる旅を紹介。旅の出発点は、京都・東山にある臨済宗南禅寺派大本山・南禅寺。日本で最も高い格式を誇る禅寺。歌舞伎「楼門五三桐」で、石川五右衛門が「絶景かな」と見栄を切る場所、「三門」が特に有名だ。雄大な三門をくぐった先には、国宝に指定されている方丈がある。小堀遠州が作庭したと伝えられる「虎の子渡しの庭」や、桃山前期の狩野派絵師が描いた障壁画などを堪能した後は、いよいよ疏水船に乗船。明治の元勲が揮毫した扁額が掲げられているトンネル口など、歴史ロマンあふれる見所が随所に。夢の船旅を終えると、そこは滋賀県・大津市。名刹・三井寺へ足を運び、寺に伝わる数々の秘仏を訪ねる。33年に一度だけ公開しか公開されない秘仏「如意輪観音坐像」が天皇即位を記念して特別に御開帳。他にも秘仏・国宝「黄不動尊」や、約1300年間誰も見たことがないという「絶対秘仏」など、仏教彫刻の歴史に詳しい専門家とともに案内する。

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