第55回  神霊と生きる都 ~疫病退散へ1200年の祈り~

ゲスト:澤田瞳子(作家)、井上満郎(京都市歴史資料館館長)

新型コロナウイルスの感染拡大に悩まされる現在。未知のウイルスとの闘いは今に始まったことではなく、遠い昔から人類が向き合ってきた問題である。今回は、京都の人々が疫病退散を願い祈りを捧げてきた1200年の歴史を紹介する。
京都市中京区にある神泉苑は、桓武天皇が都を平安京に遷した際、天皇専用の「禁苑」として造られたところ。863年に疫病が大流行した時、朝廷によるはじめての御霊会が執り行われた場所としても知られている。疫病退散を祈り行われた御霊会とは?また、神泉苑の御霊会と縁の深い上御霊神社と下御霊神社を訪ね、都の人々が信じた「御霊信仰」に触れる。信仰の対象となった御霊とは?
さらに京都市右京区にある西院春日神社にも足を延ばし、「疱瘡石(ほうそうせき)」と呼ばれる不思議な石を紹介する。どんなご利益があるのか?石にまつまわる物語を紐解く。 歴史に詳しい専門家とともに、疫病と向き合った都人の歴史に思いを馳せ、ゆかりの場所をめぐる。

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