第56回  幻の京都大仏~悲運を招いた秀吉の巨大事業~

かつて「奈良の大仏」を凌ぐ大仏が京都にあった。知っている人も少なくなっているが、京都の町には今もその痕跡が息づいている。なぜ消えてしまったのか。
今回は、幻の京都大仏と豊臣家の栄枯盛衰の物語。
大仏の建立を発願したのは、豊臣の姓を授かって間もない天下人・秀吉。聚楽第の建設とともに進めた、秀吉の威信をかけた事業の一つだった。
最初に訪れるのは、京都市伏見区にある世界遺産・醍醐寺。ここは秀吉が醍醐の花見を催したことでも知られる「花の寺」だ。慶長元年に起きた大地震がきっかけで歴史に残る盛大な花見が行われた。その地震が大仏にもたらした不運とは?さらに秀吉の意志を継いだ秀頼の身にふりかかる悲運とは?
京都大仏があった東山区の方広寺や秀吉の眠る豊国神社も訪ね、幻の京都大仏がたどった数奇な運命を解き明かす。

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