3月22日~3月26日

3月22日(月)
「『一国二制度』の終焉!?香港情勢と中国の思惑」

ゲスト:倉田 徹(立教大学法学部教授)、野嶋 剛(大東文化大学社会学部特任教授 / ジャーナリスト)

今月行われた中国の国会「全人代」が香港の選挙制度改変を決定、民主化にとどめを刺した。親中国などの「愛国者」しか議会への立候補ができない仕組みで、香港をめぐる「一国二制度」は事実上崩壊したとされている。中国にとって"資本主義のショーウィンドウ"ともいえる香港は、その独自性と価値を失っていくわけだが、国際社会における「貴重なカード」の変質を敢えて強硬する中国側の思惑は、どこにあるのだろうか?「民主主義」vs.「それを否定する権力」という図式は、今の国際社会において注視すべき問題だ。
緊迫する香港情勢と今後の行方を専門家とともに徹底検証する。


3月23日(火)
「コロナ禍が広げる!?貧富の格差」

ゲスト:鈴木 馨祐(自民党衆議院議員 / 党財務金融部会長)、落合 貴之(立憲民主党衆議院議員 / 党政務調査会副会長)

感染再拡大への懸念を残したまま、首都圏1都3県の緊急事態宣言が解除された。解除されても、コロナで傷んだ経済の修復や失業者・休業者の救済など、引き続き政治に求められる課題は山積。現時点では、感染対策と経済対策のため、財政赤字に目をつぶり、財政出動を拡大せざるを得ない状況も続く。
この大盤振る舞いを支えているのが、日本や世界の中央銀行の超金融緩和政策だ。その結果、溢れたマネーは株式市場に流れ、実体経済とはかけ離れた市場の"活況"を創り出している。株式市場の"活況"をはじめ、コロナ禍がもたらす社会・経済状況の激変は貧富の格差を助長する。
新たな経済格差は、どこまで増幅するのか?追加の経済対策はどうあるべきか?経済政策に精通する与野党の若手論客に聞く。


3月24日(水)
「韓国大統領選まで1年 次期大統領と日韓の行方」

ゲスト:辺 真一(コリア・レポート編集長)、真壁 昭夫(法政大学大学院 政策創造研究科教授)

韓国・文在寅大統領の後任を選ぶ、来年3月9日の大統領選まで1年を切った。新型コロナの影響もあり、国内経済は減速。さらに、側近の不祥事などで政権支持率も低迷している。文政権は極めて厳しい政治環境に置かれている一方で、国民の関心は既に「次の大統領」に移ってもいる。
中でも、有力視されているのが、文政権に対する数々の不正捜査に絡み検事総長を辞任した尹錫悦(ユンソクヨル)氏。韓国大統領選の行方は、多くの難題を抱える日韓関係にも大きく影響するだけに、尹氏の「対日観」も知っておきたいところ。
大統領選の前哨戦となる、来月7日のソウルと釜山の2大市長選をはじめとする韓国国内の現状を分析し、今後の日韓関係について専門家と共に考える。


3月25日(木)
「コロナが肥満・認知症を誘発!究極の予防法とは?」

ゲスト:鎌田 實(医師 / 作家)、 国光 あやの(自民党衆議院議員 / 医師)

去年は新型コロナの感染が拡大した一年ではあったが、実は死亡者数自体は減少した。新型コロナに対する感染予防のための自粛生活が、インフルエンザや他の肺炎などの減少につながったとの分析もある。しかし、コロナ禍での受診控えや、家に閉じこもる自粛生活の影響が表面化するのはこれから。早くもある調査ではコロナ禍で体重が増えた人が約3割、60代以上で認知機能の低下が見られた人も3割という、驚きの結果が出ている。ワクチン接種が始まっても、まだまだ続く自粛生活に備え、肥満と認知症を防ぐ生活習慣の確立が必要なのだ。ベストセラー『がんばらない』で知られる医師・作家の鎌田實氏が提唱するコロナ禍での生活習慣を学び、日本人の健康問題を考える。


3月26日(金)「タカラベnews&talk」
「日本のエネルギー政策と危うい電力事情」

ゲスト:竹内 純子(国際環境経済研究所理事・主席研究員)

毎月最終金曜日は「タカラベnews&talk」。経済ジャーナリストの財部誠一が、注目ニュースの真相とその裏側に隠れている背景を解説。さらに、いま注目の人物から最新情報を聴きだす。
菅義偉首相は去年の所信表明演説で、2050年までに温室効果ガスの排出量ゼロ、いわゆる「カーボンニュートラル」の実現を目指す方針を明らかにした。しかし、実現までの道のりは果てしなく遠い。
火力発電が中心のエネルギー政策からどう転換していくのか?現実的な選択肢はあるのか?国連の気候変動枠組み条約に関する会議にも毎年参加するなど環境・エネルギー政策に精通し、政府委員も多数務める国際環境経済研究所理事・主席研究員の竹内純子氏に聴く。