#5  【過去】前編

JacksonBrodie_05

冬の空、母親の部屋でクリスマスの飾り付けをしていると、棚の後ろに隠されていた紙袋を見つける。中身がドラッグだった事に呆れた様子の少女。彼女の名前はレジー、近所に住む老婦人に大学入試のための勉強を教わっている。
勉強をしていると、婦人は祈祷会に車で出掛けると言い出す。運転を心配するレジーに祈りの一節を引用して聴かせ、家にある本は棚に手が届かなくなったから譲ると言う。それを聞いたレジーは、ドラッグをそこに隠そうと画策する。
冬の道、ブロディの車はエンジンが掛からなくなっていた。そこへ老婦人の赤い車が荒れた運転で通り過ぎ、カーブを曲がる事なく坂道を落ちていく。呆然とするブロディだったが、すぐに事故だと判り助けに走り出す。しかし車は電車の線路を塞ぐ様に横転していた、そして車内の老婦人は意識を失っている。助け出そうと奮闘するブロディだったが、線路の先から列車の音が迫ってきていた...だが彼は直前まで諦めない。
列車から乗客が降りてくる中、1人の男が倒れて意識不明のブロディに近づく。列車事故の音を聴いてやってきたレジーにその場を見られ、立ち去る男。レジーに蘇生されたブロディは朦朧とする中、病院へと運ばれる。
探偵事務所には妻ミシェルの浮気調査を依頼していた夫のムーアが来ていた。調査中にも関わらず、何度も電話を掛けてくる男だ。ブロディが列車事故に遭った事を知らない秘書のデボラは、連絡がつかないのは捜査中だからだと説明するのが精一杯。このままでは信頼も事務所も失いかねない。
合鍵を使ってハンター家に入るレジー。先生で友達でもあるジョアンナ・ハンターに頼まれてベビーシッターをしているが、彼女との連絡がつかなくなっていた。家には夫のニールが居たが、落ち着かない雰囲気で何かを隠している様子だ。レジーはブロディを訪ね、ジョアンナと赤ちゃんのガブリエルを捜して欲しいと依頼する。ブロディを救ったレジー、今度は彼が彼女を助ける番だと...。