#11  【希望】前編

JacksonBrodie_11

エイダンと名乗る少年がブロディの探偵事務所を訪ねる。連続殺人鬼が死ぬ間際に2人の女性の殺害を告白したが、母親であるアイラ・ケラソは犠牲者ではないと言う。母親に何があったか知りたいと、連絡先を渡して立ち去るエイダン。
ブロディの携帯電話にミニャウイから着信が入る、彼はミュンヘンでの少女誘拐の片棒を担がされた相手だ。ミニャウイには別件で協力をして貰った経緯もあり、ブロディは彼からの依頼を断る事が出来ない...。
ミニャウイの自宅を訪れると、同室に妻と思われる女性も居た。娘のサミラがカイロから帰国しているが家に帰って来ない、そして「捜さないで欲しい」と彼女からメールが届いたと言う。娘を見つけて家に戻ってくるよう説得して欲しいと懇願する母親に、努力するとだけ返答して家を出るブロディ。
サミラの友人であるアビゲイルを尾行すると、とあるバーで彼女を見つける。サミラはリースと言う男と付き合っている様子だ。彼女から話を聞くと、リースは側に居てくれて仕事も住む場所もくれると言う。友達も行き先も何でも決めてしまう父親のミニャウイを、サミラは敬遠していた。母親を安心させるため先ずは家に帰るように諭すブロディ、そして彼女を家に送り届ける。
ブロディはエイダンが父親と住む自宅を訪ね、当時の母親の話を聞く。彼女はクリスマスの贈り物の包装紙が足りないと雑貨店に出かけ、そのまま戻らなかった。そしてクリスマスの翌日に、川で絞殺体で発見された。息子と居るのが好きで、いつも家で息子と過ごしていたのに...悲しげに語る父親。
遺品からエイダンの母親が美術教室に通っていた事が判る。画廊を経営し、講師をしていた男に会いに行くブロディ。すると、彼女には絵の才能があり、彼女にとって絵は現実逃避だったと言う。そして更に、彼女は亡くなる数カ月前に交通事故を起こしていた事実を聞く。ブロディはエイダンの父親に、調査のために正直に話して欲しいと頼む。いつまでも嘘は突き通せないと...。