8月23日~8月27日

8月23日(月)
「米中覇権争いの"主戦場"! 台湾の半導体」

ゲスト:真壁 昭夫(法政大学大学院 教授)、野嶋 剛(ジャーナリスト / 大東文化大学 特任教授)

米中対立の焦点の一つとなっているのが台湾情勢だが、台湾は軍事上だけでなく、ある重要分野での「主戦場」となっている。半導体だ。コロナ禍の巣籠り需要で、コンピュータや家電などあらゆる産業で半導体需要が激増し、半導体不足は深刻な状態にある。最新鋭兵器にも不可欠な半導体の不足が、米中の覇権争いを激化させているのだ。半導体産業は国際的な分業体制にあり、世界の受託製造の7割を占めるのが台湾。台湾の半導体は最先端技術面でも、米韓に「3~5馬身」、中国に「10馬身」リードしているとされる。台湾との協力体制を確立した国家が断然優位に立つということに。台湾が有する半導体の開発・生産能力をめぐっても激化する米中対立の行方を読み解く。


8月24日(火)
「迫る!総裁選と衆院選 岸田文雄前政調会長を直撃」

ゲスト:岸田 文雄(自民党前政調会長 / 衆議院議員)

菅義偉首相の衆議院解散戦略に暗雲が立ち込めている。要因の一つが、菅首相の側近で菅政権の閣僚(国家公安委員長)だった小此木八郎氏の横浜市長選挙での惨敗だ。菅首相のおひざ元・横浜での敗北に「菅首相で衆院選は戦えない」との声が、自民党内の主に若手から出始めた。9月末に任期を迎える自民党総裁選が一転、波乱含みになったのだ。
そこで、再び注目されるのが昨年の総裁選で菅氏に敗れた岸田文雄・前政調会長だ。岸田氏はコロナ禍で露呈した「所得格差是正」を掲げ、『新たな資本主義を創る議員連盟』を設立した。自民党総裁選とその先にある首相就任を見据えての議連旗揚げなのか?新型コロナウイルス感染症拡大における課題と対処策は?国難の真っ只中、政治の果たすべき役割を岸田氏に聞く。


8月25日(水)
「感染爆発抑止の決め手は? 菅義偉首相に提言する」

ゲスト:角谷 浩一(政治ジャーナリスト)、水野 泰孝(グローバルヘルスケアクリニック 院長)

22日に投開票された横浜市長選挙。地元選出の菅義偉首相が全面支援した自民党系候補が敗北し、感染者急増を止められない菅政権の新型コロナウイルス感染対策への不満が選挙結果に色濃く反映された。自民党総裁選や衆院選を今秋に控え、再選を目指す菅首相にとっては憂慮すべき情勢だ。しかも、先週、菅首相は会見で「医療体制の構築」「感染防止」「ワクチン接種」という3つの柱からなる対策を確実に進める決意を示したものの、感染爆発局面を抑止できるかは依然不透明なまま。菅政権のコロナ戦略を検証すると共に、今、求められている施策とは何かを、政治と医療の専門家が提言する。


8月26日(木)
「飲食業襲うコロナ倒産 どうなる日本が誇る食文化」

ゲスト:小林 慶一郎(慶應義塾大学 教授)、山下 春幸(株式会社ウォーターマーク 代表取締役社長)

4度目となる緊急事態宣言は対象地域が拡大、期間も9月12日まで延長され、引き続き不要不急の外出自粛が求められている。
深刻な影響を最も受けているのが飲食店だ。昨年の飲食店倒産は過去最多となる842件。飲食店の動向に詳しい専門家は「事業の継続を諦め、商売をやめてしまう店も増えている」と語る。どの飲食店も厳しい経営が続くなか、先月分の協力金に関して早期支給がスタートしたが、それ以前の支払いが遅れているため効果を疑問視する声も。このままでは、日本が誇る食文化は衰退。さらには、食材を提供する第一次産業の疲弊も招く懸念が...。未だ先の見えないコロナ禍において、飲食業界の未来はどうなるのか?食文化を守るための出口戦略を含め考える。


8月27日(金)「タカラベnews&talk」
「皇室も愛用する手描き京友禅の世界」

ゲスト:藤井 寛(染匠 / 彩琳株式会社 会長)、藤井 友子(染匠 / 彩琳株式会社 代表取締役)

毎月最終金曜日は「タカラベnews&talk」。経済ジャーナリストの財部誠一が注目ニュースの真相と隠れた背景を解説。さらに、いま注目の人物から最新情報を聴きだす。
今回のゲストは、手描き京友禅の染匠である藤井寛さんと、長女で同じく染匠の藤井友子さん。染匠とは、着物のデザインから仕上がりまでの全工程を仕切る、いわば着物づくりの統括プロデューサーのこと。今年86歳になる藤井寛さんは、同志社大学を卒業後、下絵師である父親に師事し、独自の手描き京友禅の世界を作り出した。いまでは「藤井寛のきもの」として上皇后陛下や皇后陛下など多くの皇室の方々に愛用されている。また、長女の友子さんも寛さんの跡を継いで染匠となり、これまでになかった新しい試みにチャレンジしている。手描き京友禅にかける思いを、藤井さん親子ゆかりの京都の寺院で聞いた。