第40話  攻め落とせぬ原因

kayoueishi_40.jpg 陸繹は祁衛綱(きえいこう)とともに岑(しん)港の于将軍の陣営に向かう。長い間、倭寇を落とせずにいる于将軍に対し、朝廷では倭寇との結託を疑う声も高まっていた。それを知る于将軍は、戦況の調査に来たという陸繹に嫌悪感を露わにする。陸繹は倭寇との結託がないことを証明するために来たと説明するが、于将軍はまったく信じようとしなかった。一方、杭州の官駅では、夜中に今夏の部屋に忍び込む淳于敏の姿があったが、その手には小刀が握られ...。