第1話  東宮(とうぐう)の難

togu_01.jpg 天通23年。西州(せいしゅう)王・曲文成(きょくぶんせい)は豊朝(れいちょう)出身の側妃・明遠(めいえん)の薦めにより、西域の安定を保つため、娘の曲小楓(しょうふう)を豊朝に嫁がせることを決意。その頃、豊朝の東宮では挙子(きょし)7名が死亡した事件を巡り、皇太子・李承稷(りしょうしょく)と皇帝が激しい言い争いになっていた。皇帝は怒りのあまり皇太子を廃したうえ、和親の使節として西州へ向かうよう命じる。承稷が宮殿を出発しようとしたその時、第五皇子の李承鄞(しょうぎん)が西州への同行を申し出る。