3月14日~3月18日

3月14日(月)
「ウクライナ侵略から2週間 プーチン大統領の大誤算!?」

ゲスト:黒井 文太郎(軍事ジャーナリスト)、太田 昌克(共同通信論説委員)

ロシアのウクライナ侵略から2週間余り。プーチン露大統領は当初、容易に攻略できると踏んでいたとされる。ところが、ウクライナの軍民挙げての文字通り「必死」の反撃に遭い、進軍は停滞している。侵攻前に描いた戦略・作戦に大誤算が生じている模様なのだ。
停戦協議も続けられてはいるが、ロシアが「武装解除」などウクライナ側が決して飲めない、無条件降伏に等しい要求をあえて突きつけており、合意は不可能に近い。ウクライナ側の非難声明によると、民間人が避難するために設けた「人道回廊」に対しても、ロシア軍が停戦破りの砲撃も止めない。
果たして、プーチン大統領は"どこまでやる"つもりなのか?ロシア軍が独立派武装勢力を掃討した過去の「チェチェン紛争」における、国際法を無視した戦法の分析なども交えて、今後の展望を探る。


3月15日(火)
「対露経済制裁の効果は?家計に影響どこまで!?」

ゲスト:吉崎 達彦(双日総合研究所チーフエコノミスト)、熊野 英生(第一生命経済研究所首席エコノミスト)

ウクライナを侵略したロシアに対して、日本は米欧と足並みをそろえ、経済制裁を強化している。金融機関を対象とした「資産凍結」や半導体など先端技術の「輸出規制」に加え、国際的な決済網SWIFT(国際銀行間通信協会)からロシアの銀行を排除した。
ロシア経済を崩壊させ、プーチン政権を追い込む国際戦略は、どこまで効果があるのか?
一方で、対露経済制裁は「世界貿易の縮小」や「原油・食料価格の高騰」など、制裁する側にも副作用をもたらし始めた。食料自給率が低く、エネルギー資源を輸入に頼る日本も直撃を受ける。
今後、家計への影響はどこまで膨らむのか?
「ロシアvs米欧」対立の長期化が避けられない中、日本の採るべき対策を専門家が提言する。


3月16日(水)
「中国衝撃!ロシア苦戦&経済制裁 対露支援と台湾統一に影響?」

ゲスト:宮本 雄二(元駐中国大使 / 宮本アジア研究所代表)、加茂 具樹(慶應義塾大学総合政策学部教授)

ロシア軍によるウクライナ侵攻が長期化する中、中国・習近平政権は難しい外交判断を迫られている。
今月5日~11日にかけて、中国の"国会"にあたる全人代(全国人民代表大会)が開かれ、李克強・首相は初日の政府活動報告で「我が国の発展が直面するリスクや課題は著しく増加している」と、ウクライナ情勢なども念頭に、強い危機感を示した。
もっとも、危機感の背景は複雑だ。習近平・国家主席は8日に実施したフランス・ドイツとのオンライン協議で、米国との対立をにらみ、米欧日のロシアに対する経済制裁に反対を表明してはいる。ただ、ロシアを支援する動きを強めれば、国際社会の非難・制裁が中国へ飛び火する恐れがあり、ロシアとの連携には「さじ加減」が必要だからだ。
一方、ウクライナ情勢の行方は、中国による台湾に対する武力併合をも左右する。ウクライナ侵略で国際社会からの予想をはるかに上回るロシアへの経済制裁&非難の大合唱、想定外の戦闘長期化などを目の当たりにして、習主席の 「台湾統一」に向けた野望に、狂いが生じた可能性を排除できないためだ。
中国の外交・安全保障戦略を専門家が読み解く。


3月17日(木)
「ウクライナ情勢 中国に恫喝される台湾はどう見ているのか?」

ゲスト:森本 敏(元防衛相 / 拓殖大学元総長)、岡村 崇(毎日新聞台北特派員)

ロシアがウクライナを侵略してから3週間。「力による現状変更」をいとわないロシアの蛮行と奮戦するウクライナの軍と国民の姿を、自らの立場に置き換え、強い懸念を抱くのは強権国家・中国の脅威にさらされる台湾だ。
中国の恫喝・圧力を受け続けている台湾だが、地元メディアはウクライナ情勢をどのように報じているのか?蔡英文政権と台湾の人々の中国に対する現状認識とは?
ウクライナ情勢を受けた台湾の対応から、日本の安全保障政策の参考になる事象についても、考える。


3月18日(金)
「いじめ探偵に聞く!潜在化する実態とSOS」

ゲスト:阿部泰尚(NPO法人ユース・ガーディアン 代表理事 / T.I.U総合探偵社 代表)

毎月第1・第3金曜日は、ジャーナリストの岸田雪子が、月曜~木曜日で扱う政治・経済・国際問題や安全保障といった硬派なテーマにとどまらず、子育て・教育・カルチャー・スポーツなど、身近なテーマを生活者目線で取り上げ、分かりやすくかつ 週末を迎える視聴者がホッと一息つけるような、明るい未来志向のスタンスでお送りしていきます。
年々深刻化する小中高生の「いじめ問題」。文部科学省の調査結果によれば、2021年の認知件数は50万件を超え、自殺者数は415人と過去最多を記録した。SNSの普及で実態は潜在化し手口も巧妙になる中で、実際の発生件数は更に多いと想定される。番組では、これまで1万件以上のいじめに関する相談を受け、その実態を間近に見てきた通称「いじめ探偵」に、昨今のいじめの実態や、こどもを守るべき立場の教育現場及び大人たちが改めるべき意識や対応について詳しく話を伺う。